18人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
「どどど、どうしよう!?何で嘘ついたんだって怒られちゃう!!」
「今気付くのかよ…。俺ぁ知らないよ」
「酷い!一緒に嘘ついたんだから一緒に怒られて下さいよ!」
「やだよ。それに次会ったら今度こそ縄かけられちまうし……」
それよりもさっきの琴森と言う刑事、何だか気になる…。あいつはさっき自分から『以前どこかで私と会いませんでした?』と俺に聞いてきたが もしかしたらあれは本気で聞いてきたのかもしれない。その証拠に俺もあいつの顔を見た時 何となく何処かで会った事があるような気がしてならない…。あの刑事は頭が良い、加えて記憶力もきっと他の刑事達よりひとつ頭を抜けて大したもんに違いないだろう。長年 沢山の警察官を見てきた事のある白川だから分かるのだ。もしかしたらさっきの質問は最初から俺の正体を分かってる上で聞いてきたのでは…?
「にゃあ!」
頭の上から声が聞こえてきて白川はちょっとびっくりした。
「あっ、ミケ!もしかしてお出迎えに来てくれたの?」
いつの間にか到着していた佐藤宅のフェンスの上に器用にお座りしていたミケに高橋が聞くと そうだよ と答えるようにミケはもう一度「にゃあ」と鳴いた。
最初のコメントを投稿しよう!