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「誰が殺したんだろうねぇ…」
「……綾瀬さん達、眞知子の事 探してたんですよね?誰か心当たりとか居ないんですか?」
綾瀬はちらっと白川の方を見た。白川はもう面倒くさくなっているのかずっと瞼を閉じたまま無言でタバコを吸っている。
「……無いわけじゃァ…ないかもぉ…」
「えっ!?」
「勘違いすんのは待ちな。別に犯人の目星がついてるわけじゃァない。…ただ ちょっと西岡ちゃんの過去にゃあ 色々あるっぽいよってだけェ…」
綾瀬の言っている意味がさっぱり分からず高橋は食べる手を止めて綾瀬を見て眉を寄せた。
「それについては僕も少し本当の事を知りたい気持ちはありますねぇ」
知らぬ間に近くに座ってガラスのコップに入ったアイスコーヒーをストローで飲んでる佐藤を見て 高橋は首を傾げた。
「仰ってる意味が分かりません」
佐藤は優雅に立ち上がると すらりとした女性のような真っ白い手で 高橋の頬に触れると ゆっくり顔を近付け 高橋の目を真っ直ぐ見つめた。
「貴方は“悪夢”の存在を信じます?」
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