貴方の悪夢引き受けます

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「きっ、聞いてない!知らない!いっ、いつ整形したんですか!?わ、私この眞知子知らないんですけど!?」 「落ち着いて下さい、高橋さん」 はい、どうぞ♪ と佐藤は穏やかな表情でさっきキャッチしたブルーベリーパンを高橋の手の上に ぽんっ と置いた。 「さ、佐藤さん 知ってたんですか?」 「お客さんから依頼を引き受けたので色々調べているうちにちょっと…」 「ちょっと じゃないですよ!知ってたなら教えてといて下さいよ!…え、え、え〜っ!?整形してたなんて知らないよぉ〜!!誰なのこの人ぉ〜!?」 眞知子の顔は整形前と整形後で全く別人だった。整形後はどこにも元々の眞知子の顔の面影はどこにもなく、体型だって昔と今ではだいぶ違っている。(まぁ、体型は本人の努力あってダイエットに成功したのだろうと考えられるが…) 「高橋さん、西岡さんと知り合いになられたのは正確にはいつ頃なんですか?」 「高校生の時ですけど…。私が二年生の時に眞知子がうちの高校に転校してきて…でもその時には私が知ってる眞知子の顔になってました」 「こちらの写真の制服…」 「T中の制服」綾瀬が答えた。「西岡ちゃんと同中だった子達にちょっと興味本位で西岡ちゃんがどんな子だったか聞いたら…“分からない”って言ってたよぉ?」 「分からない?」 「そこはもう一度調べなくては分かりませんが、とにもかくにも西岡さんは高校生になるまでの間の何処かで顔を変えられていらっしゃるのは確か。そして僕が今一番気になっているのは…何故西岡さんが依頼主様の夢の中に現れたのか?」 「まだ西岡がそいつの首絞めたって確定になったわけじゃねぇだろ」白川は言った。
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