貴方の悪夢引き受けます

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「厳しいんですね…」 「演技も難しいからね」鳴子は苦笑いした。 「あっ、じゃあ 眞知子が白川さん達に借金したのって整形するため…?」 「でしょうね。二重にするだけとか比較的お手軽なものではなく 顔全体をがっつり別人に変えるわけですから お金も相当かかるわけです」 「確かに、西岡が俺らの組に金借りに来た時期はその辺で合ってんな。なるほど整形のための金だったのか…」 「何だと思ったんです?」 腕組みする白川を佐藤は見た。 「ちょうどその頃 西岡眞知子の父親が経営していた会社が倒産したんだよ。だから会社建て直すための金を借りに来たんだとばかり思ってた」 「俺は普通に見た目でも変えんのかなって思ってたよ?だってあのお嬢ちゃん酷いブスだったじゃん」 「最低…」高橋はまた綾瀬を睨みつけた。 「それにav出てんの知ってたしィ」 「あ?何で?」 「事務所に俺が連れてったから♪」 「最低っ!」今度こそ高橋は怒って綾瀬の腕をバシバシ叩いた。 「あんたなんか地獄に落ちろっ!」 「馬鹿っ!連れてけって言って来たのは西岡ちゃんだぞ!小遣い欲しいからって!」 「嘘ばっか!」 「嘘じゃねぇわ!夜中 仕事終わりにベンチでマックのポテトむさぼり食ってたら西岡ちゃんが寄って来たんだって!防犯カメラ見っかァ!?」 「まぁまぁ 二人ともパンでも食べて落ち着いて下さい」 はい と渡されたブルーベリーパンを素直に受け取ると高橋と綾瀬は並んでもぐもぐパンを食べ始めた。「…よく食うなぁ、何個目よ?」と 白川は二人を見てちょっと引いてる。
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