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6.
途中までで数え終わっている床に散らばった百円玉をミケが前足でちょいちょいと触って遊んでいた。
湯気がたつカップを見つめながら「一度だけです。それきりそんな事してません」と静かに鳴子は答えた。
「何の話しですか?」一人意味が分かってない 19歳児が皆に聞いたが当然誰も教えてはくれなかった。
「でも西岡さん達の事は本当に何も知らないんです!信じて下さい!」
「もちろん」佐藤は笑顔で頷いた。
「でも鳴子さんの夢に眞知子が出て来たのって何でなんでしょうね?」
「それはきっと鳴子さんの妹さんが西岡さんと関係があるからではないでしょうかね」
「えっ、鳴子さん 妹さん居るんですか?」
「あ、はい。今大学生で…T大って学校に通ってるんです」
「T大?私とおんなじ学校だ!」
「あら そうなの?高橋さん何年生?」
「一年です」
「あっ、じゃあ うちの妹と同い年だわ!もしかしたら知ってるかも……鳴子里香って言う子なんだけど…聞いた事ある?」
高橋は驚いて目を丸くした。
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