貴方の悪夢引き受けます

「高橋さん　どうしたの？」

「…里香は……眞知子と同じ高校の時からの私の友達です」

えっ… 今度は鳴子が驚いた。

「どうやら鳴子里香さん…里香さんは西岡さんと同じ人を好きになって　最初こそ二人はまさか自分達が同じ方を好いてるとは気付かないまま一人の男性と二人揃って関係を持ってしまったようですよ」

何処でどんな風に調べてきたのかは謎だが、佐藤は複数の写真をテーブルの上に広げて見せた。そこに写っていたのは眞知子と里香がそれぞれ別の日に村上と腕を組んで歩いているものや中にはキスをしているもの、そして二人が全く異なるホテルに村上と笑顔で入っていくものもあって…

「“羅夢ちゃん”、この二人と仲良しのくせに何も知らなかったのぉ？」綾瀬が写真を見ながら動揺している高橋の方を見た。

「…全然知らなかった……です…」

「まぁ　どうせ後にこんな事件になるくらいならずっと知らなくて良かったかもしれねぇな」白川がポンっと高橋の頭に手を置いた。

「きっと今頃犯人は捕まっている頃でしょうね」と佐藤は　にんまり　笑みを浮かべた。