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「僕の名前 佐藤亞斗夢って言うんです」
「それが何か?」
「む の字は夢って書くんです。高橋の名前も羅夢で夢と言う漢字を使うでしょう?同じ夢の字を持つ名前同士、何だか運命を感じませんか?」
「まったく」高橋は首を横に振った。
「そこで提案なんですが、ほら僕って悪夢探偵事務所で一人で働いてるじゃない?こう見えてうちの事務所 結構 悪夢でお困りのお客様がたくさんいらしてね、電話対応だの書類整理だの 僕一人だとてんてこまいなんですよ」
高橋は嫌な予感がして踵を返したが佐藤に にこやかな顔で ぎゅっ と手を繋がれてしまった。
「僕の記憶が正しかったら貴方大学終わり暇でしたよね?給料は弾みますから毎日ほっぺが落ちるほどの美味しい手作りおやつ付きのクリーンな職場で僕の助手のバイトしませんか?と言うかしましょうね。ねっ、はい、決まりです!さっそくお仕事始めましょう!れっつご〜で〜す!」
「絶対嫌ぁーーーっ!!!」
ずるずる連れて行かれ泣いてる高橋を見上げてミケが「にゃんっ」と笑った。
おわり
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