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一体、校庭という奴はどこまで深く土が詰まっているのか。
底の方を照らしてみると、穴は50センチ近い深さになっていたが、スコップの感触としてはまだ掘り進められそうな雰囲気だった。だが、そろそろ体勢的にきつくなってきた。
あっさり意見が一致した俺達は、持ってきた黒いゴミ袋を穴に被せた。そこに軽く土をかけてカモフラージュする。落とし穴完成。少々浅いが、シャトルラン太郎は引っかかってくれるだろうか。
そもそも論として、七不思議の住人に落とし穴は有効なのか?
「そう言えば、サトルは何で太郎を捕まえようと思ったんだ?」
全てを台なしにしそうな冷めた考えをなかったことにして、俺は聞いてみた。それは、とサトルは言い淀む。
「サトル?」
「……太郎くんなら、友達になってくれるかと思って」
想像していなかった理由に、俺はまたしても、すぐには反応できなかった。
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