見つからない

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役場を出て駐車場に戻り、駐輪場の横をすり抜けた。 鍵を解除しようとしたが、私はその光景に目を疑った。 「え?嘘……」 私が停めていた場所に、黒のワゴンが停まっていた。 「え?え?私の車は?」 確かにここに停めたはず。 すぐ隣が駐輪場で、停めてる自転車に傷付けられないと良いなと思ってたもの! 「待って。え、ちょっと、どう言うこと?」 私の頭は混乱した。 まさか盗難? でも鍵はちゃんとかけて行ったし、いくら軽とは言え、押して盗めるものじゃ無い。 私の心臓がバクバクと早鐘を打つ。 こんな事は初めてで、どうすれば良いのか、嫌なほど頭が働かない。 「お母さんにとりあえず電話」 震える手で私はバッグからスマホを出してお母さんに電話をかけた。
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