二者択一

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 鳥のさえずりが聞こえてきたので、ゆっくりと瞼を上げた。白い天井が横から差し込んでくる光によって照らされている。その軌跡を追っていると、カーテンの隙間にたどりついた。すっかり朝を迎えたらしい。かなり天気がよさそうだった。  彼はゆっくりと窓に近づき、カーテンを横に引いた。すると、勢いよく朝日が包み込んできた。予想通り、かなりの晴天に恵まれていた。  昨晩のことについて触れようと思い振り返った。視線の先に里穂がいた。その時、彼女の言っていたことがようやくわかった。  彼女はおかしなことを言ったと思っていたが、そうではなかった。頭の中にあった数々の疑問の答えが繋がれていった。  瑛斗は呆然と里穂の遺影を見つめていた。 (完)
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