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手足に触れると、けっこう冷たくなってる…。
「…わっちょっと…触らないでくださいよっ」
「冷たいか確認したの。これからまだ、熱が上がるかもしれないね」
「…もうすでに…ヤバいくらい上がってます…」
同じ枕に頭を乗せて、横向きで向かい合って、私は付けてきたマスクを外した。
「咳していいよ」
「…咳より、キスした方が移ると思うんですけど…」
目の前のイケメンが熱っぽい視線をよこすので、私はちょっと焦って言った。
「バカっ!スケベ心起こしてる場合じゃないっしょ?。ほら、あと3分。早く移しなよ」
「じゃ…やっぱり寒いから…あっためてください…」
言うより早く、そのままギュッと抱きしめてきて、両手で素早くブラウスをめくって背中に触れてきた。
「ヤバ…すべすべ…」
桐谷の吐息が、急に荒くなった気がする…。
「…冷たい手だなっ…!」
色っぽくなりそうな雰囲気を壊すために、わざと明るく言ったのに…背中を這う桐谷の手がブラのホックの辺りから離れない。
「…ちょっと…手つきがなんかスケベなんですけど!」
すると、桐谷の手はそのまま下に下がって腰からウエストの辺りをさすり始めたので、その手から逃れようと少し体を離そうとしたとき、硬いモノに触れた。
これ、桐谷の…。
「…そろそろ時間だから…」
起き上がろうとするのに、腰を引き寄せられて身動きが取れない。
「…まだ風邪移せてない」
「これ以上はダメだよ…」
「もう少し…」
いつの間にか桐谷に背を向けていた私をきつくバックハグしてくるから…さっきの硬いモノがぴったり腰に押し当てられて、今の桐谷の状態を認識させられる。
「あぁ…楓さん…」
耳元でささやく低い声は吐息まじりで、聞いたことないほど切なくて色っぽい…。
もう桐谷の意思だけでは止められないのではないかと思うほど、ねっとり体を這う手が、スカートの中に入ってくる…
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