青いともだち

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 次の日、昼休みにまたおざわくんが、 「おい、缶コーヒー買ってこいよ」  と、僕に命令した。  買いに行くふりをして、僕はかばんに入れてあった缶コーヒーをおざわくんにわたした。 「なんだよ! このコーヒーぬるいじゃねえか」  文句を言いながら、おざわくんは缶コーヒーを飲んだ。  箱からタバコを取りだして、くわえる。  ……ぽとり。  くわえたタバコが、地面におちた。  おざわくんは両手で口をおさえ、目を見ひらいている。  僕は、あとずさりした。  次の瞬間、いきおいよく嘔吐しはじめたおざわくんが、地面にたおれて痙攣する。  怖くなった僕は、その場から逃げた。  どうしよう……、死んでしまったかもしれない。  しばらくして、救急車のサイレンの音がきこえた。誰かが発見したらしい。  どうしよう……、死んでしまったらどうしよう……  僕が飲ませたのが、ばれたらどうしよう……
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