4人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日、昼休みにまたおざわくんが、
「おい、缶コーヒー買ってこいよ」
と、僕に命令した。
買いに行くふりをして、僕はかばんに入れてあった缶コーヒーをおざわくんにわたした。
「なんだよ! このコーヒーぬるいじゃねえか」
文句を言いながら、おざわくんは缶コーヒーを飲んだ。
箱からタバコを取りだして、くわえる。
……ぽとり。
くわえたタバコが、地面におちた。
おざわくんは両手で口をおさえ、目を見ひらいている。
僕は、あとずさりした。
次の瞬間、いきおいよく嘔吐しはじめたおざわくんが、地面にたおれて痙攣する。
怖くなった僕は、その場から逃げた。
どうしよう……、死んでしまったかもしれない。
しばらくして、救急車のサイレンの音がきこえた。誰かが発見したらしい。
どうしよう……、死んでしまったらどうしよう……
僕が飲ませたのが、ばれたらどうしよう……
最初のコメントを投稿しよう!