満月の夜、桜の下で

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 ナナと私は家がご近所同士の幼馴染。気が合うし何でも話せる1番の親友だ。  ナナはのんびり屋でマイペース。どっちかと言うと私はせっかちでシャキシャキ動くほう。だから、傍から見ると、いつも私がナナを引っ張って世話しているように見えているかもしれない。  それも確かにある。  でも、それだけじゃない。  スロースターターだが、ナナはやり始めたらとことん集中するタイプで、何に対しても根気よく取り組み、いずれも平均以上の成果をあげる。  のんびりに見えて足は早いし、勉強もできるし、実は生徒会長もしている。もちろん、私が副会長として彼女の抜けてる部分をかなりサポートしてるんだけど。  見た目について言うと、(まぁこんな事自分で言うのもなんだけど)10人中9人は私のほうが美人だと言うだろう。今までの統計的には。  けれどナナの容姿を嫌いだと言う人は、たぶんいない。  ナナは愛されキャラなのだ。  私もナナも、お互いが大切な存在で、自分にない部分を尊敬していて、足りない部分は補い合っている。    こんな関係、作ろうと思ってもなかなかできないと思う。
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