26人が本棚に入れています
本棚に追加
警察の事情聴取から、赤石とクミが戻ってきた。
優里に至っては、警察署までクミに付き添って、恐怖に震えているクミに寄り添い励ましていた。
「大変だったね、クミ・・・・」
カラオケ店に集合していた推し活メンバーはクミと優里を取り囲んだ。
「ありがとう、みんな・・・」
落ちついていたクミは皆の顔を見て、再び涙を浮かべた。
「赤石さんも、本当にありがとう。あの時、倶楽部に乗り込んでくれて」
亜弥が赤石に頭を下げると、赤石は
「優里さんが情報を教えてくれていたから。良かったです、間に合って」
と、クミを見つめて言った。
「高見マネは捕まるんでしょうか?」
「どうですかね・・・犯行時間に高見は現場に居なかったので」
「クミさんは記憶が曖昧なの?」
クミは優里の手を握り、ソファに座っている。
「ええ。飲み物に何か入れられたんだと思う・・・でも、証拠が無いの。気づいたらあの部屋に居て」
最初のコメントを投稿しよう!