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(ま、私ほどの自分のご機嫌とりマスターになると、貯金の使いどころがわかってるってコト)
いつもここで一番最初に入る湯は決めていた。
少し長い廊下を歩いて立派な木造りの離れに行くと、個室を鍵で開ける。
そう、ここは貸し切り絶景家族湯である。
普段ならそこそこ良いお値段がするところを株主優待「いつでも半額クーポン」を利用してお得に入らせていただいていた。
(今日は檜の和室っ!)
家族湯には個室が付いているものも多く、和室や洋室で寛ぎながら自分のペースで温泉を楽しめるのが乙だ。
洗い場で身を清めると、いざ行かんと露天への道を歩いた。
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