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「え......? 結婚式って、春岡さんの?」
「何言ってるんですか! 友達のですよ!」
籾原さんにしては面白くないジョークだ。再開された揉みほぐしに身を委ねながら取り留めもないことを呟いていく。
「この年になると皆結婚していきますよね〜。なんだか、取り残されてる気分になってきました」
「春岡さん、仕事関係とか趣味とかで良い人居ないんですか?」
気持ちよさにウトウトしながら、なんとなく周りの人物を思い浮かべていく。しかし、取引先やプライベートのどの人とも恋が始まる予感はしないなと頭を振った。
それよりも。何よりも。
「私とお付き合いしてもつまらないだろうなって思います」
これは私が薄々気がついていたこと。でも、参列してまざまざと思い知らされたことだ。
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