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まっすぐに橋へと歩く。
私に気づいたその男性は振り向いて、控えめに微笑んだ。軽いお辞儀を返して、並んで橋の上に立つ。
「きれい・・・」
思わず声が出た。薄桜の池も桜並木も、花びらの舞う中で笑い合う人たちも。ここからは春の輝きを見渡すことができた。
来年は家族と一緒にこの公園でお花見をしよう。料理はもう母より得意だから、お弁当は私が作ろう。
そんなふうに先のことを考えて、胸が弾む。
かつて多くの人が行き交い、多くの約束が交わされた場所。
せっかくこんなにも美しいのだから。
暗くなるまで、今日はここで桜を眺めよう。
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