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クレア
「じゃァ大幹部ダークネス様とお呼びした方が宜しいかしら?」
クレアは愉しげに笑みを浮かべ伺った。
やはりクレアは只者ではないようだ。
「ぬうゥッ、好きに呼んでくれて構わないが。人前でダークネスと呼ぶのはやめてくれ」
「そう、じゃァクレアも『ダーリン』って呼ぶわね。ピーチ姫と同じく」
クレアは大幹部に甘えてきた。
「ふぅん、なんのマネだ。まさかベガ閣下の差し金か?」
「ああァら、さすがの大幹部もベガ閣下には叶わないのかしら?」
またクレアは大幹部に身体を密着させ耳元で囁きかけた。柔らかな胸の膨らみが二の腕へ押しつけられた。
「別に…、これ以上、オレは無用な波風は立てたくないだけだ」
「フフゥン、ユリアさんの仇を討つまでは?」
囁きながらクレアは手を大幹部の太ももを撫でていった。手慣れた感じだ。
「な、なにィどうしてユリアの事を?」
「フフゥン、ダーリンの恋人だった本城ユリアさんが謎の死を遂げてから早いものね。3年かしら。そしてあなたは悪の秘密結社にユリアさんを暗殺したモノがいることを突き止めた。そこで自らギルディアに潜入し捜査を始めた。そうでしょ。影丸龍さん?」
「ぬうゥ、お前……、何者なんだ?」
どうしてそこまで情報を知っているのだろう。いくら秘密結社の女性諜報員だとしても。
「フフゥン、私はクレアよ。どうかしら、私たち手を組まないこと?」
「手を……。キミと?」
「そう、あんなピーチ姫にうつつを抜かしてないで。私たちで世界征服をするのよ」
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