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クレア
「フン、そりゃァ、たいそうな野望だな。クレア?」
「世界征服は古今東西、秘密結社のスローガンでしょう」
「ふぅん、悪いがオレは世界征服なんて興味はない」
「ああァら、秘密結社へ潜入してたった二年で大幹部まで昇りつめたのに?」
かなり情報通のようだ。油断できない。
「それは……、上に行けばそれだけ内情がわかる。それだけだ」
大幹部も返答に困っていた。どこまでクレアに情報が漏れているのだろうか。
「でもクレアと組んだ方がお得よ」
「ぬうゥックレアと。ふぅん、いつ寝返るか、わからないからな。飼い犬に手を咬まれたくないし」
「ああァら、クレアは咬むだけじゃなくって、よォ。舐めたり、しゃぶったりも得意なの」
艶かしく舌を伸ばし唇を舐めた。なんともセクシーな仕草だ。
「ふぅん、とにかくクレアのことは何も知らないんだ。まだ味方とは限らないからな」
「フフゥン、それにしてもみっともないわね」
「はァオレが?」
「そうよ。そんなにピーチ姫に、ぞっこんなのかしら?」
「お前はどこまで情報を掴んでいるんだ」
「フフゥン、安心して。味方の情報を漏洩させたりしないわ」
「ふぅん、オレは味方なのかァ」
大幹部のダークネス・ギルディアは苦笑した。
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