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私達はお互いの講義を終えてから部屋の様子を見に行こうという話になりました。
数時間後、私と彼は連れ添って向かったのですが、部屋へ着くと驚きました。部屋中から悪臭が漂い、しかも部屋の中が酷く荒らされていたのです。慌てて金目の物が盗られていないか確認しましたが、どうやら荒らされてはいるものの、盗難にはあっていないようでした。
「酷いなこれは」
彼もかなり引いているようでした。
私達は一通り部屋をチェックした後、寝室へと足を踏み入れたのですが、そこが一番酷かったです。なにせ荒らされているのは勿論のこと、ベッドはひっくり返されて、布団には庖丁が突き立てられていたからです。これには私も彼も恐怖を隠せず、彼に引っ張られる形で部屋から逃げ出しました。
部屋から退去する際、彼が「あっ!」と声を漏らしました。
私は釣られて声の方を見ると、丁度部屋の中央にまるで柳の樹の下にいそうな女性の幽霊がおり、凄まじい形相でこちらを睨んでいたのでした。
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