つぶれた桜を愛でる人

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拒否しなくても良かったはずだ 今ならそう思える でも、そうするしかその時の自分を守れなかった あれからしばらく時間が経ち いちいち考えるのをやめ 苦しみは苦しみとして一度受け入れることで しだいに自分は楽になっていった 地面に落ち 踏みつけられた桜を見つめる 〝昔の自分“もそれを良いと思えただろう でも、今の自分はさらにそれを美しいと思える 自分はこれからも その時は認められなくても つぶれたものをずっと愛でていたい
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