異種接近遭遇 Part.3『恋人』

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最後に、と、初めてジンが私をまともに見て言った。 「今後の対策ため訊いておきたいのだが。君は、どうやって彼の正体を知った?」 「えっと……」 いや、実はいまもよく解ってません、と、私が答えるよりも前に、ライがあっけらかんと口を挟んだ。 「秋良さんは、ものすっごく勘が鋭い人なんですよー」 「勘……今の段階では参考にならないが、まぁいずれデータ収集で解明されるだろう。ではな」 言うなり、突如として現れた男は、突如として消えた。 ……いったい、なんだったの……。 脱力感に見舞われ、大きく溜息をついたあと、ライを見た。 「とりあえず、説明してくれる?」 「秋良さん怒ってる……?」 「まぁ、人並みに」 そう、私は怒ってた。 この際だから、ライが異国人だろうが宇宙人だろうが、どうでも良かった。 問題は、なんの説明もなしに、私の意思を挟む余地なくいろいろ起こって同意させられたことだ。 「さっきのは『異星人間における親善友好及び交遊交接に際する調査協力についての契約』の同意書」 「……平たくいうと?」 ライの早口に耳が追いつかず、じろりとにらみ据えてうながせば、なぜか両手をぎゅっとにぎられた。 「僕と、恋人になるってこと!」 「は!?」
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