異種接近交遊 Part.2『交接』

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お互いに、生殖行為でなく、性的欲求の行為であった感は否めない。 ……ま、大概の世のカップルって、まずはそうじゃないの? だから、避妊の問題が問われるわけでさ。 「さっき、少し話かけたんですが、僕、地球上の生き物でいうネコ科とイヌ科の特性に似てて。 実は、生殖器(ペニス)がネコと同じような働きをするんです」 「……ん? ごめん、それって?」 いまの話の流れと関係ある? 「あれ。秋良さん、犬派ですか?」 「まぁ、どちらかと言うと?」 ライの苦笑いに、正直に応じた私に対し、彼がしてくれた説明によると。 ネコの雄の生殖器は、交尾の際に『棘』を出して雌の排卵を促すらしい。なので、受精確率が他の生物より高いのだそう。 つまり、ライは私の身体を傷つけるリスク(棘といっても、実際の棘とは違うみたいだけど)と。 遺伝子的に適合するかはともかく、確率の上では未知数の妊娠の可能性を考えて、避妊具(コンドームに似てたけど厳密には違うとのこと。宇宙人御用達らしい)を使ってくれた訳だ。 「そうそう。遺伝子の話が出てきたところで───秋良さん、契約の履行をお願いしますね」 「は? 契約の履行って、何? あの同意書って、ライと恋人になるってことなんでしょ? 具体的に何かするの?」
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