異種接近交遊 Part.3『刺激』

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もらったコラボグッズのひとつであるクリアファイルをライが私に差し出してきた。 「僕、コレクターじゃないんで。 それよりも、一緒に好きなもの共有したり語ったり……秋良さんと『好き』を楽しめるのが、一番有意義な時間なんで」 「……それは、どうも」 どちらかというとコレクター寄りな自分の指向と。 ライからの掛け値なしの好意が、後ろめたいやら照れくさいやらで。 私は素っ気なく、そのファイルを受け取った。 ……や、本音をいえば、外袋を開けた瞬間、あんまり好きではないキャラのクリアファイルだったんで、ちょっと悲しかったんだけど。 ライが開けた袋の中身が最推しキャラだったんで、顔に「羨ましい、くれ!」って、出てたのかもしれない。 気を遣わせたな、きっと。 「なんか、飲む?」 「お任せします」 勝手知ったる我が家といった(てい)で、テーブルにつきクッションを抱えるライ。 相も変わらず、私たちは休みとなるとアニメ鑑賞会だ。 今日は、ライが観たことないという、少女漫画原作の様式美にこだわった、当時、カルト的人気といわれたアニメ。 「あー、昔、あの刻印の入った指輪が欲しかったんだよね」 「でも、ちょっとデザイン、ごついですよね。男物っぽいっていうか」 「言われてみると、そうかも。もともと主人公が王子様が付けてたって気にしてたのが始まりだし」
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