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「目茶苦茶ヤバいルートじゃんっ!」
「まぁ、彼らが次に住む所に、僕と同郷のモノが居ないこと祈ってあげましょうよ。
そうそう、秋良さん、そんなことより、もっと建設的な話、しましょうか?」
「……なに?」
そんなことよりって、と。
半ば呆れる私に、DVDの再生を止めたライが改まった話をするように、両腕を置いたクッションを脇に避けた。
「僕たち、子供つくれるみたいですけど。どうしますか?」
「え? どうしますかって……いや、その前に、つくれるの?」
「はい、問題なく。妊娠期間とか出産事情とかは、地球人ペアと同じって訳にはいかないみたいですけど」
私は思わず、正座をしてしまった。
「うん。私もね、あれから実はちょっとだけ本気で考えた。
……ライとの間に子供欲しいのかなって」
「はい」
「最初はね、私が地球人だから獣人ハーフみたいなケモ耳ある人間が生まれるのかなー? できれば完全獣人がいいんだよなぁとか、ふざけた思考から始まってね」
「はい」
「それから、ライは一応、外見は外国人だけど宇宙人で、その子は地球人と異星人の間に生まれて……戸籍とか国籍って、どうなっちゃうんだろう。
そういう特殊な環境で生まれて、学校とか友達とか、うまくやっていけるのかな? って、先のことまで気になっちゃって」
「はい」
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