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「って、驚いてるとこ悪いけど、
ちゃんと、理由あって捨ててるから」
「...............理由、」
「いつも言ってるけど、枝乃と帰れるから」
利樹が話す言葉よりも、
格段に少なくて、私は相槌を打つので精一杯。
「それに、枝乃に近づけるし、
枝乃のこと、独占出来るし守れるから」
「...............そんな理由で捨てたの、?」
この世の中に、傘をなくす人はいても。
わざわざ、捨てる人なんてきっと利樹ぐらい。
そう思っていると........................
「っ、〝そんな理由〟じゃねーよ。
俺が、枝乃のこと誰よりも大切だから。
だから、傘なんてジャマでしかない」
もはや、傘の存在全否定の利樹。
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