126人が本棚に入れています
本棚に追加
「.........っ、いや、だから1人で帰れる、からっ、」
〝怖い〟
そう、直感的に思った時には遅くって。
(.........っ、誰か、助けてっ、)
ギュッと目を瞑りながら、
そう心の中で、叫んだ瞬間。
「嫌がること、へーきですんな」
ふわりと耳元に届いた聞き慣れた声が届いて。
安心して、瞳から涙が溢れたと同時に。
──────グイッ!と、
素早いけど、優しく後ろに引き寄せられた。
でも.....................
「うわっ、なんだよ!
俺は、クラスメイトだし送ろうと!!」
負けないように、
私を取り戻そうとしている倉本くん。
だけど。
「うん。嫌がってるのに送るのはない。
つまり、ケーサツ呼ばれたい?」
いつもよりうんと低い、
智くんの声が聞こえると。
「ひっ、!失礼しましたーーー!!」
倉本くんは、
血相を変えて逃げて行った..................
最初のコメントを投稿しよう!