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単純な舞であるが、複数の腕が同時に刀を振るう剣の舞は、まさに人の身では成し得ない神の舞であった……
カーリィ側についた装甲兵士による、鎧と武器を打ち鳴らした伴奏が、更にその踊りを盛り上げる。
しかし、ラーヴィに見とれている余裕は無い。
それは、彼女を死に誘う舞なのだから……
浮いていたすべての武器が動いた。
流星のように降り注ぐ武器の雨、それをラーヴィは、自身も浮かせていた武器をぶつけて防ぐ。
同時に、自身も再びすべての手に武器を構えさせ、再びカーリィに飛び掛かった。
「どうせ、無理やりなのだから、ここは思い切り愉しませていただきます」
残忍な笑みのカーリィに、言葉を返す余裕は無い。
優雅に[死と破壊の舞い] を舞い踊るカーリィに向けて突っ込むラーヴィ……
阻止するべく立ちはだかる[浮かぶ盾]は仲間の装甲兵士が躍りかかって道を開ける。
再び直接打ち合えることに喜んだカーリィ……
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