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「それを読んで、野心が芽生えたのかもね……
ラーヴィの工房を乗っ取って、それを足掛かりにして[新興貴族]として新しい[家]を立ち上げ、成り上がろうとしていたのよ……
その為に、カーリィのことも含めて色々と情報を集めていたのでしょうけど、彼の不正……他の冒険者を囮として嵌めたのが発覚して、ことを急いだのが[今回の件]というわけ……」
「じゃあ、[国を憂いで]とかは……?」
リアナの話に半ば呆れていたカーリィ、追い打ちを掛けるように、
『だから言ったじゃないか。
あの言葉は逃げるための言い訳、でなければあたしの工房を見て気が大きくなったんだろうさ……
まぁ、あの工房は所詮、研究施設……小規模設備しか揃えていないから、大量生産なんて最初から無理だったがな。
そもそも設備があっても資材がなければどうにもならんだろうに……』
そう口を挟んできたラーヴィを横目に、リアナが尋ねる。
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