帰還……そして新たなる冒険へ……

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 そして宴もたけなわ――  やがて深夜となり、リアナもろとも店を出たらカーリィ――  春先とは言えまだ冷たい風を受け……  天空高く浮かぶ満月を見上げながら…… 「私はやっぱり知りたい……  私の両親……  私が捨てられた理由……  私の中にある〈無尽の武器蔵〉の意味……  そのためにも、冒険者としてもっと強くなりたいんです……」 「ま、できる限りの応援はするけど、無茶はしちゃだめだぞぉ……」  そんな決意を固めるカーリィの後ろ姿を、少し心配そうに見つめるリアナ。  その眼には親友だけでなく、その背に負われた箱の上に乗る兜…… 「(大丈夫かなぁ……あんなのと一緒で……)」 『[あんなの]とはなんだ、[あんなの]とは!?』 「地獄耳!?」  そんなやり取りを、天空の月はどう思うのだろうか……  もっとも、夜空に輝く星々から見下ろした夜の街もまた、人の手による魔法の灯で銀河のように光っているのかもしれない……  その光の中では所詮、今は人でしかないカーリィもまた、小さな存在でしかないのだろう……
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