9/11
113人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
彼の言葉に 驚きを隠せない私は 指輪と総士さんのことを交互に見る。 「なに、まさか本気で誕生日プレゼントで貰ったと思ってたの?」 「え?はい……」 「マジかよ……」 「だ、だって、まさか、そういうつもりだなんて思わなくて」 たしかに 朧げに総士さんと そうなれたらいいなと考えたことはある。 けれどまさか彼がくれた この指輪がそういう意味を持った指輪だとは思わなかった。 「だからあの時……なるほどね」 「すみません……」 「で、どうするの?」 「え?」 「いつまでお預け?俺のプロポーズ受けるの、受けないのどっち?」 一気に 私との距離を縮められ 私と総士さんの視線が近い距離で絡む。 .
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!