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心配を取り除く?
彼の言葉の意味がわからずに
首を傾げれば小さく笑みをこぼした総士さん。
「聞きたい?」
「え、あ、はい」
「その代わり、聞いたら俺から逃れられなくなるから覚悟しろよ?」
ますます
彼の言っている
言葉の意味が混乱していると
「高城ほたるさん、俺と結婚してください」
一瞬
時が止まったかと
そう錯覚してしまうほどに
辺りの音が
シャットダウンされ
彼の言葉だけが私の耳へと届いた。
……これは夢?
けれどこれは
夢ではなく紛れもなく現実で
「返事は?」
「え、へ、返事?」
「プロポーズされたら、返事をするのが常識だろ?」
「……えっと、その、私でいいんですか?」
「ほたるがいい。他の誰でもない、お前がいいんだ。」
「っ」
「……って、気持ちだから俺はお前に指輪を渡したんだけど」
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