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スーツ姿とは違い Tシャツにズボンとラフな服装に ワックスで 固められ整えられた髪型でもなく 自然な髪型の主任の姿はまるで別人のように見える。 「私、変ですよね……。他の人の前では、自分を偽ることが当たり前なのに主任の前では、なぜかわからないですけどそれが出来なくて、気づいたら素の私でいるんですよね」 本当に不思議…… 主任の 隣でだけは いつでもどんな時でも 素の自分でいることができる。 好きになった恋人の前でさえも 素の自分を出すことができずに偽っているのに…… 「……高城、お前わざとか?」 「え、わっ!」 トンっと 身体を押されて 私の身体はゆっくりとベッドに倒れ なぜか私の身体を跨ぐようにして上にいる主任。 「く、久城主任!?」 「俺、まだお前からの昨日の返事もらってないんだけど」 「え、へ、返事?」 起きあがろうとする 私のことを阻止するかのように 主任は私の指に 自分の指を絡めてベッドへと押し付けた。 .
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