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「俺と付き合う?」
「な、なに言ってるんですか!そうやって冗談半分にからかうの」
「冗談半分だって、どうして思うんだ?」
私のことを
まっすぐと見つめる
久城主任の瞳が私の瞳を捉えて離さない。
「……私と主任はただの上司と部下で」
「お前は上司として俺のことを見てたかもしれないけど、俺は高城のことただの部下って括りだけでは見てないぞ。いつも付け入る隙を狙ってたからさ」
たしかに
主任と恋ができたら
自分を偽る必要がないから
仮にそうなったとしたら
色々楽だろうし幸せだろうなって
そう考えたことが一度だってないわけではない。
「俺のこと嫌い?」
そう聞かれて
私は左右に頭を振った。
嫌いなわけない……
いつも、どんな時でも
久城主任は私の味方でいてくれた。
私が周りから
誤解されてアウェー感に苛まれても
主任だけは
双方の話を聞いて
きちんと正しい判断をしてくれる。
そのおかげで挫けそうになった時も
主任が味方でいてくれたからこそ私は立ち直ることができた。
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