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「俺は、過去の馬鹿な男たちとは違うぞ」 「え?」 「俺なら、どんな高城でも受け止めてやる。だから安心して俺の元で俺に愛されたらいい」 知らなかった……。 会社では保守的で 草食系のイメージだった主任。 けれど 今、目の前にいる主任は欲しいものは なんでも手に入れると言った肉食系そのもので 「……私、主任のことそういう対象で見たことなくて」 「じゃあ、見ればいい」 「え?」 「ほたるの思う、そういう対象で今日から俺のことを見ればいい。」 "ほたる" 不意に 主任から名前を呼ばれ 私の顔はボッと 火がついたように熱くなり熱を帯びる。 「……そうそう。そうやって俺のこと意識すればいい」 「え、わっ!!」 指と指を 絡ませたまま ベッドへと 押さえつけられていた手が 自由になったと同時に私の身体は 勢いよく起こされ主任の腕の中へと閉じ込められた。 ドクンドクンと 聞こえてくる胸の鼓動…… それは 私の胸の 鼓動ではなく主任の音。 初めて 抱きしめられた 主任の腕の中は 想像以上にあたたかくて優しくて なぜだかとてもその場所が居心地良く思えた。 .
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