7/11
前へ
/111ページ
次へ
こうやって 誤解されるのはもう慣れた。 見た目のせいなのか はたまた不本意につけられた あのあだ名のせいなのか 私が冷酷な人ってイメージ勝手に一人歩きしている。 でも 別にいいの。 たとえ 他の人にどう思われても きっと、いつか、私のことを わかってくれる人に出会えるはずだから…… 「……とはいえ、昨日の今日でこれはかなりのダメージかも」 昼休みになり 非常階段の片隅に両膝を抱えて座り 膝の上に頭を置いて小さくため息をついた。 「お、いたいた」 重い 非常階段の扉が開き 聞こえてきた声に顔をあげる。 「久城主任……」 「今朝、またやったんだって?」 「はい……」 「悪かったな。俺、朝イチで会議だったから居たら助けてやれたんだけど」 「……お気遣いありがとうございます。」 久城主任は内藤と 同じで数少ない私の理解者で 今朝みたいにアウェーになると いつも久城主任が助け舟を出して助けてくれる。 .
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

204人が本棚に入れています
本棚に追加