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駅で待ち合わせだった。私が駅に着くともうアズマさんは待っていた。
「おはようございます!」少し元気を出して声を変えた。
「おはようございます」アズマさんは黒のキャップをかぶって、紺に白のストライプのシャツだった。
電車に乗る。二人でお出かけだ。デート。どこからどう見てもデートだ。私も白のダボっとしたワンピースを着た。前回よりしっかりメイクをして、口紅もひいた。春だから?
少し天気の話などをして目的についた。初めての競馬場だ。
馬のポスターがあちこちに飾ってある。エントランスの大きな歩道には、まだ両側に桜が咲いていた。
大きな建物が見えてきた。鉄骨が剥き出しの屋根が見える。たくさんの人がゲートに吸い込まれていく。
「大きなところですね」
「そうですね、大きなレースの日は10万人とか20万人とか入ってると思いますよ」
「20万人って…」屋外コンサートみたい。
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