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はぁ…。
牧田先輩のこと、傷つけちゃったな…。
牧田先輩と駅で別れた帰り道、私はため息しか出なかった。
まぁ、最初からフるつもりだったんだから、傷つけないなんてことはできないけど、それでもさぁ…。
告白をお断りして、こんなに胸が痛んだのは初めてだ。
なんか、しばらく引きずりそう…。
ようやく自宅が見えてきた時、家の前に人影があることに気づいた。
遠くだったけど、私はすぐに分かった。
千秋「…浩介!?」
うん…、絶対浩介だ!!
気づけば私は走り出していた。
千秋「…浩介!」
声をかけると、しゃがみ込んでいた浩介が立ち上がったんだけど…、
この世の終わりみたいなひどい顔してる!?
千秋「ど…、どうしたの?? 何かあった!?」
浩介「何かあった?じゃないよ! すごく不安だったんだから!!」
不安…?
もしかして、私と牧田先輩のデートが気になって仕方なかったってこと…??
浩介「千秋…、牧田先輩のこと、好きになったの…?」
浩介は、今にも泣き出しそうな、そんな顔をして聞いてきた。
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