死神屋第一期 〜死神の戦いに向けての訓練の道〜

7/8
前へ
/8ページ
次へ
3・死神屋専門学校 小雪と親がいなくなった、夏の夜。 私は、小雪と親を取り戻すための作戦を立てていた。 私は何度も何度も作戦を立て直してはまた作戦を立て直した。 その瞬間だった。 私の目の前に、明るい光が落ちてくるように見えた。 最初は夢かと思ったが夢ではなかった。 私は、睡魔に襲われながらも目を開き続けた。 その時に私は何も信じられなくなった。 目の前の視界が明るく光るものに気をとられていたからだ。 その光るものは、ただの光るものではなかった、、、。 「おぉ〜これはこれは、、、上級弓矢使いの桜ではないか!」 私は、その話を聞いて驚いた。 「私が、、、上級弓矢使い、、、なのですか?」 「そうじゃろ!お主は何とぼけておるんじゃ!!」 やっと私は、「光るもの」の正体がわかった。 よく見たら浪人の顔をしていて優しく微笑む姿が小雪に少し似ているような、、、浪人だった。 私は、小雪に似ている浪人を見ていたら涙がこぼれ出た。 それを見て浪人は私にこう呟いた。 「やはりお主は、、、家族愛がとても強いみたいだのぉ、、、。」 「えっ、、、。」 私は、浪人の言葉に何も言えなくなった。 何か言おうと踏ん張ってみても、、、言葉が喉の奥で支えている感じがした。 「家族愛が、、、強いですか?」 私は、驚きと不思議が隠せなくなった。 浪人は、私が驚きと不思議を隠せなくなった姿を見て悟った感じで私に問いかけた。 「家族愛がとてもお主は強い人物じゃ、、、お主は人のために努力できておるしのぉ、、、あともう一つお主には、「死神屋専門学校」にぜひ行ってもらいたいのじゃ!」 一瞬だけど、、、浪人が言っている言葉が一瞬わからなくなった。 私は、死神屋専門学校に行って弓の使い方とかについて学ぶだけだと私は思っていた。 私はいろんな考え事をしているときだった。 「何グズグズしておるんじゃ!お主は!」 「早く行くぞぃ!」 私はまた分けわからなくなった。 「ど、、、どこに、、、い、、、行くんですか?」 少し声が途切れ途切れになってきているのが自分でもわかる。 少しずつだけれど、、、気を失いかけていた私は限界を突破していたみたいだった。 その時、浪人がこう言ってきた。 「お主、、、気を失いかけているみたいだな、、、。」 「ならば、わしがお主の気を楽にしてやるぞ。」 浪人が言っている言葉さえ聞こえなくなった。 その時だった。 「バタン!ガッシャン!」 私はついに限界を超えて、意識を失った、、、。 意識を失ってから、一週間後。 私は、意識を取り戻すことができた。 「はっ!、、、」 私は勢いよくベッドから飛び起きた。 あたりを見渡すと、私の周りには大勢の人が私のことを見つめていた。 私は、とっさにこう問いかけた。 「なっ何が起きたんですか?」 何も状況を飲み込めていなかった。 すると一人の人がこういった。 「あなたは、、、この長い間、意識を失ってたのよ!」 やっぱり何も覚えてない。 私は続けてこういった。 「あの、、、気を失った夜に浪人が私の方に来たんですが誰なんです   か?」 私が浪人の話をした途端私の周りにいた大勢の人たちが口を揃えてこういった。 「やっぱりあなた浪人にあっていたのね!良かった〜!!」 私はなぜ喜んでいるのか分からなかった。 なぜなら、口々に声を揃えてたくさん喜んでいるからだ。 私は、続けてこう問いかけた。 「どうしてそんなに喜んでいるんですか?」 私が疑問形に行ったら大勢の人がこう答えた。 「あなたが言う浪人っていう人はここ、死神屋専門学校に代々住んでい る6人の神のうちのお一人よ!」 続けてこういった。 「その浪人って言う方の名前は、、、天満様よ!」 浪人の名前を聞いたときなんだか聞いたことのある名前だと思った。 「天満様、、、?」 私の記憶によると見覚えのある名前だということが第一印象だ。 そんなことを思っていたときだった、、、。 「うっ、、、あぁぁぁぁぁぁ!!」 天満様という名前を聞いただけで頭に頭痛が走った。 私が苦しんでいる姿を見た大勢の人たちがこういった。 「あ、、、あんた、、、その右腕、、、どうしたんだい!?」 大勢の人が騒ぎ始めたとき私は何も状況を飲み込めなくなった。 私はこう続けた。 「どうしたんですか、、、皆さん。」 すると一人の人がこういった。 「天満様、、、私達を裏切ったのだね、、、。」 「裏切った、、、?」 私はその時驚いた。 髪が人々を裏切ることがあるのかってことを、、、。 またこう続けた。 「あんた、、、右腕見てみなさい。」 「右腕、、、ですか。」 「えぇそうよ見なさい自分の目で確かめなさい。」 そう言われた私は、恐る恐るだけれど右腕を見た。 その時だった。 「なっ、、、何だこれは!」 私の右腕には、、、黒紫色の痣があった。 私はこう続けた。 「なんですかこの痣は?」 すると、大勢の人が一瞬でだまり始めた。 私は強くこう問いかけた。 「かつては、、、死神屋専門学校に何かあったんですよね?だから、誰もこの痣について言えないんですよね?」 私が強気で言ったことが大勢の人の心に届いたんだと思う。 一人の人が名乗り出てくれた。 「名乗り遅れました、私はここの専門学校の教師をしています小野寺美月と申します。」 私はなんだか心が安らいだ気がした。 「小野寺美月さんであってますか?」 「はい、、、あってます。」 小野寺さんの名前を確認した上で、痣のことに付いて冷静に人達が大繁盛しない程度で話を始めた。 「小野寺さんにお聞きしますが、、、この痣はどの様な意味が込められておりいつどこで、、、この様な痣ができるようになったのですか?」 小野寺さんは顔色一つ変えず、冷静な対応をしてくれた。 「あなたのその右腕のこの痣は、、、代々昔のとある繁盛でできた痣なのです。」 「代々昔にできた痣?」 「はい。」 「話を続けますね?」 「はい、お願いします。」 「代々昔にできた痣であり、この痣に込められた思いは神々がもう二度と我々人間を裏切らぬようにという思いが込められた痣です。」 「しかし、この痣にはよく注意をしてください、、、この痣の名前は別  名、、、「神の死神」と言われております。」 「神の死神?」 「はい、、、あなたが怒りや悲しみなどを顕にするとその痣が動き出しま す。」 「なので、この痣を下手に振り回さないようにしてください。」 「はい。」 この痣の正体がよくわかった。 できるだけこの痣を下手に使わないほうがいい事を知った。 痣のことについてよくしれたことにほっと安心していたその時だった。 「うっ、、、ふぅ、、、。」 痣が反応したみたいだった。 「痣が濃くなってますよ!」 「えっ、、、?」 気付いたからにはもう遅かった。 次第に痣の範囲は広がっていった。 「小野寺さんこれは、、、?」 小野寺さんの顔色が少し変わった気がした。 よく小野寺さんの顔を見てみると冷や汗をかいていた。 優しく小野寺さんに声をかけた。 「小野寺さん、、、どうかしましたか?」 小野寺さんは恐る恐るこういった。 「神々が、、、動き出したのですよ、、、今、、、こちらに向かってきている のだと思います。」 そのことを聞いた私は、ベッドから体が勝手に動き出した。 「私の後ろに来なさい!!」 「皆さん!早く!!」 私が命をかけてでも守る思いがあったのを人たちは察したのだと思う。 「ほら早く皆さん!!」 私の後ろに人達がいる感覚がとても良く感じる。 すると一人の人がこういった。 「神々を元の場所をお戻しできたら、校長室へ向かってください。」 「校長室ですか?」 「はい、、、。そう、、、校長先生がおっしゃっていました。」 私が、返事を返そうとしたその時だった、、、。 「さようか、、、。」 「えっ、、、?」 私が驚いた声を出した途端大勢の人が心配そうに行ってきた。 「どうかしたんですか?」 人達には、さっきの声が聞こえていないみたいだった。 すると小野寺さんがこういった。 「生徒さん、、、人達の後ろをご覧くださいませ、、、。」 「人達の後ろ、、、。」 「はい、、。」 私は小野寺さんのいうとおりに顔をゆっくり上げた。 すると私の目に入ったのは、、、天満様以外の神々が人達の後ろに立っていた。 私は、慌てて人達にこういった。 「皆さん!少しずつ私のところへ来てください!早く!!」 なんとか、人達を誘導することができた。 そして、神々の気配を感じた。 「来る!、、、」 そして私は、腰にあった小型ナイフを手に取り構えた。 そして、神々は私達のいるところまでやってきた。 「おぉ〜これはこれは、皆さんお揃いですか!」 「私達、神々は皆さんにお会いできることを待ちどうしくしていましたのです!」 私は、神々の言葉が嘘だということに気がついた。 すると、神々はこう続けた。 「おぉ〜?小野寺がいるではないか!」 私は不思議に思い神々にこういった。 「小野寺さんと神々になんの関係があるのだ!」 すると神々はこう答えた。 「小野寺とは長い付き合いがあるのだよ!!」 私はその言葉も嘘だとわかった。 私は耐えきれなくなり、こう神々に訴えた。 「この右腕が見えぬか!!この右腕の痣を!!」 私が右腕の痣を神々に見せたその時だった、、、。 「ズズズ、、、」 「天満様!どうしてそちらにいらっしゃるのですか?」 「こ、、、これが、、、神の死神、、、。」 私の右腕から出てきたのは、神の死神になった天満様だった。 神の死神になった天満様を見た一人の神がこういった。 「天満、、、お前はなぜ、そいつの右腕に染み付いているのだ!」 「お前は我々神の味方じゃないのか!!」 一人の神が騒ぎ立てたのと同時にもう一人の神がこういった。 「天満様!なぜ私の事をおいて行ってまでその子の右腕に染み付いているのですか?私をおいて行かないでください!」 すると、天満様はこう答えた。 「お前らよりもこの子の方が家族思いであり、人を守る決心が強い子でありお前らよりもとても優しい子じゃ!この子はお前らよりも立派な人間になるだろう、そして報われるだろう。それでもかとお前らはどうじゃ!醜い神々ではないか!人々に嘘つくなどそれは我も許せぬことじゃ!」 天満様が強く問いかける。 神々はそれには何も言えなくなったと思っていたが、一人の神が反応した。 「醜い神ですみませんでした天満様!それでは、なぜこの子の右腕になったのですか?」 天満様は、聞き飽きたからなのか私に一言残して私の右腕へ帰っていった。 「あとは頼んだ、、、。」 「はい、、、。」 天満様の怒りと悲しみがよく感じられた。 神がまた騒ぎ始めた。 「天満様!なぜ私をおいてゆくのです!」 天満様の怒りと悲しみが私の怒りに変わった。 「いい加減黙れ!醜い者たちよ!なぜそんなに天満様を連れて帰ろうと 地べたに這いつくばるのだ!もう手遅れだということを感じないのか!!」 私は、怒りが込み上げていった。 すると、私の右腕に帰っていったはずの天満様がまた出てきた。 そして天満様はこういった。 「醜い者たちよ!よく耳を凝らして聞くのが良い。我と一緒に逝きたいとでも言うのか?でもそれは千年も早い!そんなに逝きたいのであれば行かせてやる!あの世でなぁ!!」 天満様の怒りが込み上げていったのと同時に痣の範囲は徐々に拡大していった。 天満様の怒りと悲しみが私の体全身に伝わっていった。 私の体は次第にあつなっていった。 「天満様の怒りがお前達神々に伝わることか!私には天満様の怒り悲しみ憎しみ苦しみ全て肌で感じることをお前達はわからないだろう!」 私は、力強く神々達の前で天満様の憎しみを知らせた。 「私達が今、神の死神と話していることは人達には聞こえない!私と神々達にしか聞こえぬ話だ!私は、幼い頃から神々の声を散々聞いてきた!神々にもつらい思いをしたから神の死神になったと言っていた神々もいたことをよく覚えている!神々の憎しみ苦しみ悲しみ怒りを持っている神々だっているのだ!だから、私のような一般人の腕などに取り付くのだ!天満様の思いが神々に伝わっているかは分からぬがいずれお前たちもそうなるから言っているのだ!いい加減に気づけ!神々よ!」 私の怒りは次第に増していった。 神々に話をしているときにふと思い浮かんだ古くから伝わる古のような言葉があったことを思い浮かんだ。 「死に行った者の声は聞こえぬが、生きた者の声は聞こえる。」この言葉は、古く代々から受け継がれている言葉でありこんな意味を込めて古くの神々が作った言葉だ!「亡き友のために強く生きよ。」「苦 しみ悲しみ怒り憎しみを分かち合えるような人間になることを人々に 誓うことを処す。」これが古くの神々がつけた意味だ!お主らの罪を 償うといいだろう!!」 神々は黙り込んでしまった。 神々がこういった。 「降参だ、、、。」 「お手上げだよ、、、。」 「そんな言葉を古くの神々が決めたことを知りませんでした、、、。これ からは我々神も亡き友のために強く生きようと思います。ありがと  う。」 「我々神々一同!強気神々になりここ後に戻ることをここに誓う!!」 私はその言葉を聞いて、期待ができそうだと感じた。 私は最後に神々にこう告げた。 「いつでも、、、待っているよ、、、人々と共に。」 神々達はそっとうなずき涙目になりながらも、元の天と地へと帰っていった。 すると一人の人がこういった。 「ありがとう。」 その言葉にはなんだかぬくもりを感じた。 私は涙ぐみながらも返事を返した。 「礼などいらん、、、でも、、、良かった、、、。」 「うっ、、、うっ、、、。」 涙を必死に堪えた。 でも、涙を堪えるのは不可能だった。 私の姿を見た人々がこういってくれた。 「泣いていいんですよ、、、神々と話しているときとても辛かったでしょ う。」 人々の優しさに、私の体は徐々に落ち着いてきた。 私は、ゆっくり人々と話したいと思ったときだった。 「ガクン!」、、、「ドサッ!」 私は、急に足の力が一気に抜けた。 目が回って地面に這いつくばることができなくなっていた。 「神の死神を、、、下手に振り回してしまったか、、、。」 そのことを思ったときはもう遅かった。 「体が、、、熱い!!」 私は、天満様の疲れがドッと私の体全体にのしかかったことがわかった。 「はぁ、、、はぁ、、、はぁ、、、。」 息切れが激しくなってきた。 大勢の人が私のところに集まってきた。 「大丈夫ですか?!」 「急いで!早くベッドのところまで運ばないと!!」 周りが霞んでよく見えなくなった。 私は視界がだんだん細くなり、気がつくと気をまた失った。 気を失ってから1時間後。 私は意識を取り戻した。 「はっ!、、、天満様!、、、」 私は慌ただしくベッドから飛び起きた。 すると、意識を取り戻した私を見た人々がこういった。 「大丈夫でしたか?」 「気分は良くなりましたでしょうか?」 人々が不安そうに言う声が私の耳を横切る。 「大丈夫だ。迷惑をかけてすまなかった。」 人々にお礼を言い終わり次の話をした。 「私の右腕の痣は大丈夫か?右腕には、神の死神がいるのだが、、、大丈夫だろうか、、、。」 私が不安げに言うと人々はこう答えた。 「天満様なら、あなたの居心地良さ安心をしたのかぐっすり寝てます  よ。」 「そうか。なら、良かった。」 すると一人の人物が私の方へ近寄ってこう言ってきた。 「あの、、、お名前を確認したいのですが可能でしょうか?」 「あっ、、、別に構わない。」 「ありがとうございます!」 「うん?」 私は疑問に思った。 名前を確認するだけなのに、喜んでいる。 少し私は疑問を抱いたが、気にすることはなかった。 すると一人の人物が声を上げた。 「皆さん!このお方のお名前聞けますよ!!」 その声に反応をした人々が次々と私のところに集まってきた。 「お名前、なんていうのですか!」 「きっと!素敵なお名前に違いないわ!!」 「本当に、顔がお綺麗です事!!」 私の周りは、人々で溢れかえった。 私は、人々に話を続けた。 「十分、名前を聞きたいことが分かった。」 「だから、少し静かにすることはできるか?」 私がその言葉を嘆いた瞬間、人々は静かになった。 「私の名前を口にしてもくれぐれも騒がぬようにしてくれ。これは、約束だいいな。」 約束事を話した瞬間人々は、素直にゆうことを聞いた。 「はい!約束いたします!!」 人々の素直さに私の体が楽になったように感じた。 そして私は口を開いた。 「私の名前は、、、桜。」 私が名前を口にしたときだった。 「やっぱり素敵なお名前ですね!」 「予想を超えてきたお名前でしたわ!!」 「なんてお呼びしたほうがよろしいですか?」 人々が口々に言う。 私は、人々にこう問いかけた。 「ここの学校では、人の名前の呼び方の決まりとかはあるのか?」 すると、一人の人物が口を開いた。 「あります!」 私は、少し気になり一人の人物に問いかけた。 「どんな、名前の呼び方の決まりがあるんだ?」 一人の人物が丁寧に答えてくれた。 「呼び方の決まりの種類は結構多く、神々の前では「〜様」をつけなければならないのがここの学校のルールです。」 「しかも、神々だけに「〜様」と付けるのではなく生徒さんや邪気祓いの方々にも「〜様」とつけなければならないのです。」 私は話を聞いて、興味深くなった。 そして私は、人々にこう問いかけた。 「それじゃぁ、、、皆、、、「〜様」と必ず呼ぶのかぁ、、、」 「はい!」 人々の元気な声を聞いて、なんだかぬくもりを感じた。 するともうひとりの人物が私にこう問いかけてきた。 「あの、、、ここの学校ではもう一つ決まりがあるのですが、、、。」 私は、その話を聞いて驚いた。 「それは、、、なんお決まりなんだ?」 「教えてくれぬか?」 人々がこう答えた。 「あ!伝え忘れてました!」 「ここの学校に来た方々は、長い髪を切り落として邪気祓いに最適な髪型にするのがルールです。切り落とした髪は亡くなった神々のお墓にお供えをするのが決まりです。」 そして、人々はこう言った。 「桜様、神々のお墓に髪のお供えをお願い致します。」 この言葉を聞いた時、私の新しい人生の幕を開けた。 「分かった。行こう。」 そして、私は神々の墓に髪のお供えを終え、「神々の墓室」を出た。 今日も私は、小雪たちの試練を果たすために今日も走り抜ける。  
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加