新しい出会いは路地裏から

ダメ学生

　人は変われるものだろうか？

　就学や就職、結婚や死別など、人生の大きな節目がターニングポイントになりやすくはある。

　しかし月日が流れ、日常に平穏が戻った時、あの時に感じていた一種の決意のようなものは薄れ、また普段の自分に戻っていく。

　絶頂期もどん底の絶不調期も、長くは続かない。そこから移ろい流れていくことで、長い人生を歩んで行けるのかもしれない。

　変わるには必要なのだ。
　強い意志と信念が。

　僕は変わりたかった。
　今の僕とは違う何かに。

　髪型や服装を変えることで、少しだけは変わることができる。一時のことかもしれないが、その時だけは新しい自分になれた気がする。

　環境を変える。それは自分を変える、ひとつの道標になり得るのかもしれない。

　だから僕は決めた。
　新しい自分に出会うために。

　僕は僕を変えたかったんだ。