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新天地
さっそく荷物整理を始めて、改めて気づいた。こんなにも大量のガラクタに囲まれて、僕は生きていたのか。
数回しか着ていない服、いつ買ったか分からないエナジードリンク、コンビニ弁当の空容器……挙げればキリがない。
6年間住んでたのに、まともに掃除したのは、数えるほど。前回したのはいつだったっけ?遥か昔だったことは間違いない。
町指定のゴミ袋に片っ端からガラクタを投げ込む。躊躇はしない。躊躇すると、そこで作業が中断してしまう。
インスピレーションで必要か、不必要かを判断し、決断する。流れを止めてはいけないのだ。
半日かかって、ようやく床の一面が見えて来た。1年時の講義資料なんかも出てきて、6年間発掘されずに放置されていたのかと思うと、自分のだらしなさにほとほと嫌気が差した。
3日かけて、大方の処理が終わった。へとへとになりながら、ベッドに倒れこむ。片付けとはこんなに辛いものだったのか。そして、いつも思う。
普段から小まめにやるべきだった。分かっているのにできない。自己コントロールが甘い。
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