妖艶なドレス

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妖艶なドレス

ひたすらランガス様に翻弄された私は、いつ起きてて、いつ寝たのか分からない状態に陥った。 ランガス様の指で、舌で、訳が分からない状態になってしまいました。 ハッキリ分かったのは、ランガス様の昂りを受け入れた時。 その前に何度も指や舌で、馴染むように繰り返し愛撫を受けた。初めてだったのに、何度も達してしまってグチャグチャになった。 なのに、とんでもない圧迫感で息が止まった。 なんと言っても体格差があるからね。 不慣れな私に、ランガス様はゆっくり待ってくれた。そして同時に色々な所を触られた。気持ち良いと思った所は全てランガス様に暴かれた場所。そこを触れられながら、ゆっくり押し進められた。 それでも最初は全部受け入れる事は出来なかった。 徐々に少しずつ動かされると、ランガス様の昂った熱で私も快感の波に飲まれた。 何度も口付けを繰り返しながら挿抜されれば、気付けば身体の全てを替えられたみたいに、そこからの快感で理性を失った。 何度も好きだと伝えられ、同じだけ好きだと言わされた。 ランガス様の熱は1度では治まらず、私は意識を飛ばす。でも声を掛けられて意識が戻ると再開された。 何度目か。 「…全部収まったよ。私が君に…分かる?」 ランガス様の呟きに応える余裕は無かった。 ただひたすら。最奥の疼きが理性を無くした。促されるままに欲しがった。 気付けば周りが暗かった。 正直言うと、覚悟なんてする時間無かった。けど覚悟したとしても無理だったと思う。それくらい抱き潰された。 意識は戻ったけど、身体が動かない。 これは誰の身体?ってくらい、身動きが取りづらい。 全く動かせない訳では無いが、腕を上げるのですら辛い。 ランガス様の胸を枕にうつ伏せになっていた。 「…ミリー…気付いた?」 「…はい…あ…」 声がおかしい。何か嗄れてる。 「…ごめん…無理させた…、水分を取る?それか温かい飲み物の方が良いかな?紅茶に蜂蜜でも入れてもらう?」 何か喉に良さそうな飲み物を提案されたけど、とりあえずお水が欲しい。そう言うと、ランガス様は私の身体をゆっくり起こして、ベッドのヘッドボードにクッションを幾つか並べた所に座らされた。 ベッドのサイドテーブルに置かれた水差しからコップに注がれたお水を受け取ろうとしたけど、手の力が入らない。それが分かったのか、ランガス様の手で持たれたコップが口元に持ってこられる。 ゆっくり傾けられたコップから、お水が少しずつ口に入っていく。 お水を飲んだら少しホッとした。 喉の違和感はまだあるけど、少しだけ軽減した。 「…大丈夫?」 「…はい…」 「…大丈夫じゃなさそう…」 ランガス様の胸に抱き寄せられ、頬を撫でられる。 まだ頭がぼんやりしている。けど優しく撫でられるのは気持ちが良い。 「…ところで、妖艶な女性って何?…そんな事私は君に言ってた?」 抱き寄せた私を見下ろしながら、ランガス様は聞いてきた。 「…いえ…」 フルフルと首を振って言ってないと否定する。 「…何か…その…、そんな女性になりたいな…と…」 ランガス様に目線を合わせ、説明する。でもランガス様は本気で意味が分からなかったようで、何か考えている。 「…その方がランガス様の隣にいても、少しは見劣りしないのかなぁ…って…」 私の言葉に、ランガス様は小さくため息をついた。 でも私は本気でそう思っていた。 「…その辺はよく分からないけど、大人の女性って事かな?…とりあえずこれから…いっぱい話をしよう…。もっと私を知ってもらわないとね」 そう言って、額に口付けが落ちる。 そしてランガス様も喉が乾いたのか、私が残したお水を口にしている。 「…でも…妖艶ドレス…買ったのに…」 そう言った途端、ランガス様はグブッと派手なむせ込む音がして、そのままゴホゴホとむせてしまった。 え?妖艶ドレス…そんなにダメ? 「…え?…妖艶ドレス…?それ…いつ着るの?」 「…え?…まだ予定は無いけど…そんなに私には似合わないです?友人には顔が合わないって言われて…。…似合いそうにないです?」 ちょっと凹んできた。 「…それは見ないと何とも言えないけど…。せっかくだから、今度着てるとこ見せて?あ、でもそれを着て出かけるのは、私が見た後でね」 ランガス様は私の髪の毛を指先でクルクルしながら、私にそう言う。 「はい。じゃあ、ランガス様が見て似合わないって思ったら、着るの諦めます…」 しょんぼりしだした私を気にしたのか、ランガス様の手が顎に触れて、そっと上向きにされる。そして唇に軽く口付けがされる。 「…妖艶ドレスはともかく…、抱いている時の君の…私に強請る姿は妖艶だったけど?」 抱いている時の強請る私…。 言われた意味が一瞬分からなくて、自分の中で復唱してみる。 そしてとんでもない事を言われている事に気づいた。 一瞬にして顔が熱くなる。 その私を見て、ランガス様は少し声を出して笑った。 「…酷い…揶揄うなんて…」 恥ずかしくて泣きそう。顔が熱くて逸らしたいのに、ランガス様の手が逃がしてくれない。 「…揶揄ってると思ってるんだ…。本気だよ。…好いた女性が自分を求めてくれる…どれ程妖艶で、どれほど魅力的か…君にこれ程までに無理を強いる程魅了された私をまだ信じれない?」 軽く口付けが繰り返される。口付けだけだからと言われ、ペロッと舐められた。 「…抱く前より、もっと君が好きになった…。悪いけど、君が何を言おうと、私から君を手放す事は無いよ?…勿論、君が私から離れないように最大限の努力は怠らないけどね」 そう言うと、布団の中に引きずり込まれた。 「…とりあえず今は…私の腕の中で、たくさん甘えてくれると嬉しいな」 ランガス様が優しく微笑んだ
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