離れたくない♡僕たちは…(爽side)

4/6

22人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
 シャワーの音に混じってコーマの唇の湿った音が耳のすぐそばで響く。  無言で二人向き合い、唇は言葉を発する暇も与えないくらいにお互いの唇を求めあった。  そうして風呂の中で散々、その綺麗なコーマの指先にコーマを受け入れる準備をされたあと、トロトロになって風呂を出ると、さっきシャワーをしながらコーマの手の中で吐き出したはずの僕の欲はすぐにまた元気になり顔をもたげた。  さっきコーマの手のひらで散々いかされたはずなのに、僕のその上を向いた先からたくさんの蜜をこぼし、僕の熱くなった体が愛おしい人の熱を待ってる。  そんな僕を優しく抱き締められ、またベットに背中を埋めると、愛おしい唇が僕を求めて再び這い回る。気が遠くなりそうになるのを何とか堪え、その感覚に酔いしれる。  今日は僕が彼の肌をそうして僕のキスで溺れさせてやりたい。なのに彼はそれを許さないくらい、僕の体を隅から隅まで余すところ無く食い尽くしていく。  唇の端からこぼれる僕の蜜だか彼の涎だかわからないもので僕がしっとりと濡れていく。  いつもよりなんだか激しい彼の熱い舌に火傷しそうなくらいに僕の体も熱を帯び、火照って意識が朦朧としてくる。  絡み付いてくるコーマの腕や手のひらや指先に酔いしれる僕は自然と肌が吸い付くようにその体温を求め体を揺らした。  突き上げてくるコーマの激しい律動に僕の体が揺さぶられながら、狂ったように敏感に反応しながら彼の欲を必死に受け止める。  夢中になりずきて上擦るコーマの声も自分の声さえもわからない。  何か訴えるような声で僕を呼ぶけれどそんなの聞いている余裕なんかない。  悦びに体が震え、声が震え、涙で景色が歪む。何度もイかされ、何度も二人で果てたからもう、最後の方は朦朧としていつの間にか意識を手放してた。  僕にとって初めての大人みたいな時間はこうして過ぎていった。  朝、目が覚めたら隣にあるいつもの大好きな寝顔。  当たり前のようにその顔をながめ、愛おしいその唇にそっとキスをする。  この彼の寝顔が何よりも好きだ。  多分…。  初めて子供の頃にあの保健室で眠る彼を見たその時から。僕は彼のこの寝顔が好きで好きで堪らない。  この寝顔を他の誰かにみせるなんて、考えただけで嫌だ。  彼を誰かに取られたくなんか無い。  だから決めたんだ。  彼を絶対に手放さないって。 この愛おしい寝顔を誰にも渡したくない。  
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加