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その後僕らはモルフォと話し込んだ。
「普段はどんな事をしているんですか?」
「そうですね、ライブがない日は曲を作っているか、街をふらふらと歩いてますね」
彼女の質問にも真摯に答えてくれて、彼の人柄の良さが窺える。
「音楽が、お好きなんですね」
僕は、心からそう思い、彼に話すと⎯⎯。
彼は徐に、僕に近付き、耳元で囁く。
「この後、部屋においで」
そう言って僕の手を取り、部屋のスペアカードキーを渡してきた。
やっぱり噂は本当だった⎯⎯。
気に入った男性をホテルに連れ込む。
彼女には愛想良く、にこやかに笑って、名残惜しそうに、僕から手を離した。
「もっとキミ達と話してたいけど、ホテル戻らないと」
「ごめんなさい、長く引き止めちゃって」
彼女はモルフォに頭を下げ、僕の手を握る。
「私達も帰ろう?」
一旦は僕はホテルを出て、彼女を家まで送る。
このまま、自宅に帰ろうか……。
無事、彼女を家まで送り届けると、僕はモルフォの待つホテルへと向かった。
何で自分でも、そうしたのか分からない……ただ⎯⎯。
彼に惹かれていたから……が本音だ。
コンコン。
……ガチャ。
「いらっしゃい。
待ってたよ、上がって」
僕の手を掴み、強引に中へ引き込むとベッドに押し倒された。
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