64人が本棚に入れています
本棚に追加
「え? 渋条を愛でる会って何?」
波瑠は、初めて聞く言葉だった。
「もう! 主婦と言えども、旦那の周辺には気を配っておくものよ。渋条っていうのは、もちろん、渋谷課長と新しく市役所から出向してきてる新条課長補佐のことよ」
「え? そ、そうなの? そんな人が新しく来たの?」
「そうよ。この新条課長補佐が、めっちゃ、イケメンなのよ」
「うちの渋谷課長だってイケメンだもん」
「それは、分かってるわよ。だけど、新条課長補佐は、元ラグビー日本代表で、背も高いガッシリしたイケメンなの」
波瑠は、負けじと、言った。
「渋谷課長も背が高いもん。185センチもあるんだから!」
「新条課長補佐は、195センチよ」
「そ、それは、凄いわね、、。それで、その二人を愛でる会って?」
「渋谷課長ってクールそうに見えるけど、本当は、繊細で優しいでしょう?」
「うん! そうよ」
波瑠は、力を込めて頷いた。
「そのギャップがいいって、県庁中の女子職員から人気だったんだけど、、」
「ええ? そ、そうなの?」
「そうよ。んで、新条課長補佐がね、、」
「う、うん?」
「なんか、ゲイじゃないかって噂で、、んで、渋谷課長と出来てるんじゃないかって」
「はあ?!」
最初のコメントを投稿しよう!