不用心に居ついてよ♡

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「返してほしい! 時間もお金も、ぜんぶぜんぶぜんぶ! ぜんぶ返してほしい! なんであんな女たちに晒されてんの? そりゃラビくんだって男だし、さすがになにもないとは思ってないよ? でもよりによってあんな、あんな女なんかとっ……。最悪だよ」 「るなち……」  大好きだったのに。ぽつりとつぶやき、るなちは口をつぐんだ。無言の咆哮が胸にずっしりのしかかって、あたしはますます言葉をなくした。  るなちはミケラビ結成時からずっとラビくんを応援してきた。時間やお金を物差しにするのも違うかもしれないけど、ラビくんを想ってラビくんを追いかけて、ラビくんをなにより優先してきた三年間があったことは事実だ。  やっと元気になってきたところで、どうしてこうなっちゃうんだろう。もっとあたしといっしょに心中して欲しかったと思ったけれど、こんなことは望んでなかった。  ばかだ。  ツナくんじゃないだけまだよかったなんて、あたしはとんでもなくばかなことを考えていた。 「ぜったい……だよ」  ふいに、るなちがなにかつぶやいた。よく聞こえなかったあたしは、え? と訊き返す。
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