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「何もかもどうでもよかったんだ…。昔から…俺の身体はいいように扱われて心無い性欲処理人形になるしかなかった。なのにどーでもよくないものが現れて俺の…っ…気持ちを持っていこうとするんだ…でも俺はβだったし、αはきっと必要なΩを見つけて、俺はまた捨てられる。だったら沼らないように距離感を持った方がいいと思った」
「んだよそれ」
「雄樹君は俺みたいな汚いやつなんかより綺麗なΩを」
「ざけんなよ…何が汚いだの綺麗だの…」
「え…?」
「俺には好きになった相手がαとかβとかΩとか関係ねーし。子供の結婚相手勝手に決めようとするクソババアみてーなこと言ってんなよ」
「だって」
「セックスの時なんか馬鹿みてーに俺の名前呼ぶから俺の事好きなんじゃねーかって思ってた」
「それはお前が言わせたから」
「最初だけな。それ以降は催促してねーよ」
そうだ…俺は雄樹の名前を呼んでないと不安で仕方なかったから、ずっとずっと
言い過ぎて離れられないと思ったから言いたくない時もあった。
一人で勝手にイラついて言いたくない時もあった。
「なのに俺を遠ざけようと下手くそな言い訳ばっかしやがって」
あぁバレてたのか
「沼りたくなかったんだ。あんなに愛されてるようなセックス初めてだったから…俺嬉しかったのに」
あんなに死ぬほど嫌ってたセックスがこいつとだとしたくなるんだ
「お前急に海外に行くし…」
「玲の横にちゃんと立てる男になりたかったんだ」
「へっ…?」
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