生首の裏側

すべてはここから始まった

2023年11月6日

　いつものように、ホラー映画を観ながら晩酌を楽しんでいた私のスマホが机の上で震え出した。

　なんの着信だろう？

　特別、勘が鋭いとか、危機回避能力に長けているなど皆無の私は、なんの躊躇もなくスマホに届いた新着メッセージを開いた。

　今思えば、これが全ての始まりだったのだ。いや、すでに始まっていた物語に、私が登場人物として入り込んだだけかもしれない。

『12月2日は空いていますか？　空いていたらお茶をご一緒しませんか？　HさんとMさんも一緒です。来れないときは早めにお伝えください、ドタキャンは滅しますのでww S』

　お茶やご飯、飲みのお誘いは嬉しいものである。ただ、このDMをみたときに一瞬背中に冷たいものが走ったことは、気のせいだろうと思うことにした。