7. 呼び起される記憶

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「ラピスラズリ・テイル…」 どこかで聞いたことがある。 パラパラとめくると、それは児童書のようだった。 少し大きめの文字で書かれた物語と綺麗な挿絵に、私は目を奪われる。 (私、この物語を知っている気がする…) ソファーに座ることも忘れて、私は本棚の前で夢中で読み進めていると―――あるページをめくった拍子に、何かがハラリと床に落ちた。 私はそれは慌てて拾おうとして、目に飛び込んできたそれに手が止まる。 「…これって、、」 それは、1枚の押し花の栞だった。 花はスターチス。 震える手でそれを拾い上げて裏返すと、文字が書かれてあった。 『親愛なるテオへ アンゼリカより』 ―――これは…私の字だ。 その瞬間に、私の脳裏に忘れていた記憶が一気に蘇ってきた。
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