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「ちゃんと……考えてみます。社員登用試験」
「絶対そうしてください。田山さんならまず受かりますよ」
上川さんの笑顔に勇気がわいてくる。前の職場では失敗したけど。でもまだ頑張りたい……心の中で決心がみるみる固まっていく。
「僕もね、経験を積んでいずれ研究者として開発部へ引っ越すつもりなんです。そしたら大学の研究の続きができるし、今から楽しみです。お互い頑張りましょうね」
「はいっ。上川さんなら絶対に引っ越せますよ」
と、答えて違和感を覚える。
「大学の研究の……続き？」
私の呟きに何かを思い出したような上川さんは一瞬ハッした表情になる。それから私の耳元に顔を近づけてきた。
「あえて言ってませんでしたけど。僕ね、修士卒なんです」
「え？じゃあ院卒ってことですか？」
「そう。修士課程に3年いました」
あれ？ということは新卒で23歳と思っていたけど、本当は今年で26歳？私が来月で25歳だから……。
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